合鍵 ~あたしの不愉快な夏休み~
山のように積まれた問題集を見て。
あたしはバカみたいにぽかーんと大きく口を開けて。
しばし呆然としてた。
――え?
あたしのバイトって、もしかして、もしかすると……?
「オレの字とそっくりな子が見つかって助かった。
そんじゃ、これ、よろしく」
鬼太郎は、ニヤッと笑った。
あ、初めて笑顔見た。
笑うと案外カワイイ。
……なんて思うわけもなく。
あたしは内心叫んでた。
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