Calm Light
廊下をひとり黙々とほうきで掃いてる子に気づいた。
別に優等生然としてるわけじゃない。
サボってる子たちをとがめるでもなく、
何らかの……例えば褒められたいとかいうアピールでもなく。
淡々と、一人でただただ無心に、ほうきを動かしている。
床に視線を落とした醒めた目は静かな光をたたえて、何の表情も宿していなかった。
そこだけ時の流れが違うような、ひたむきで、無我の境地みたいな静けさ。
――誰も見てなくても、そんなことは関係なく、この子はひたすら廊下を掃くだろうな。
その姿を見て、そんなことを思ったっけ。