Calm Light
「はは。正直だな」
「でもね。
……ホっとしたんだ、ほんとに。
琢磨くんのことはずっと気になってたから……。
あたしが自分の都合でさんざん振り回しちゃったし。
ほんと、あたしヒドい人間だった。
最後の最後まで、あたし、琢磨くんを……」
そうつぶやく未怜の声が途切れる。
(……?)
横を見ると、未怜は枕の上に顎を乗せて、じっと前をみつめてた。
やがて、吹っ切るように首を振って、小さくため息を吐くと、フロイトの本を軽く持ち上げた。
「もうちょっと続き読もうかな」
「……どこまで読んだか覚えてる?」
「……」