司会者は、あたしたちと逆サイドに椅子に座っている男5人を指差した。
「こちらは審査員の皆さん。
審査員に、誰が被害者か考えてもらいます。
被害者になっちゃった人は、自分が被害者だってバレないようにしましょうね!」
最後はあたしたちの方を見て言った。
(何だか難しいなぁ。
こういうのニガテ……すぐ顔に出ちゃう方だし)
なんだか不安になる。
「はーい、じゃあ早速行きましょう。
はい、それぞれの女の子の彼氏出てきてください。
彼氏はこっちでクジをひいてください。
これで被害者が誰か決まりますんで、見えないように気を付けて!」
カップルの片われ、男の子5人がスタッフからクジを引いてるのが見えた。
凌もニヤニヤしながら引いている。
(何あれ……ニヤニヤしちゃって)
「はーい、被害者確認しまーす」
司会者は、その輪に入って誰が被害者かを確認してる。
それから、彼氏たちはそれぞれの彼女の後ろに立った。