審査員の一人がちらっとあたしを見た。
声が聞こえたの?
(やだ、恥ずかしい……)
ぼぅっと顔がほてる。
だめだ。耐えなきゃ。耐えなきゃダメ。
振動するモノはいっそう強く、あたしの敏感な部分を攻める。
何とか逃れようとしても、手は縛られて椅子に固定されてるし、せいぜい腰をずらして敏感な部分を避けるだけ。
でも凌の手はすぐに、執拗に追いかけてくる。
多分、はた目に見るとよがってるようにしか見えない。
「ん……」
歯を食いしばって、さわさわと全身にうずく感覚を必死でこらえる。
すると。
指があたしのショーツを横からペラっとめくるのを感じた。
(!!)
指があたしのそこへじかに触れて、すぅっとなぞった。
「ちょっと、センパイ!!」
小さく非難の声を上げると、布の中から凌のくぐもった声がした。
「濡れてるぜ、毬香」