いぢわる。

ゲームオーバー




「ダメ、ほんと、ダメ……!」


何とか責め苦から逃れようと体をくねらせると、よりいっそう激しくなる指の動き。

どうにかなっちゃいそうな快感。


ああ、だめ!

限界に近づいて、呼吸はさらに荒くなり、全身がわななく。

ヤバいかも……。


「ああ、もう……!」

もう限界、もう……。


「ああ……もう……助けてっ、センパイ、だめ……!

あぁぁぁっ……」


足の爪先まで硬直し、全身がびくん、びくんと何度も痙攣した。

頭がのけぞりそうになるのは何とかこらえる。


(はぁぁぁ……)


真っ白な頭に、徐々に徐々にぼんやりとした思考能力が戻ってきた。


(やだ……最低)


あたしってば……、大観衆の目前で、なんてこと……


我に返ると、凌の手も止まっていた。


ゲームはまだ続いているのに。


この小説の表紙へ
HOME