合鍵 ~あたしの不愉快な夏休み~


ちょっと…

どんだけめんどくさいのよっ

ドア開けるくらい、してよ。


あたしは思わず苦笑した。


仮にも男子に部屋の合鍵を渡されるなんて、当然生まれて初めてなワケで。

それがこういう状況って、なんだかなぁ。




今日も塔也は、相変わらずソファでごろごろしてた。

本読んでる以外の姿って、ほとんど見てないような気がする。


それにしても、あんなに1日中、何の本読んでるんだろ。

どうでもいいけど、何となく気になった。

最初はどうせマンガでしょ、って思ってたけど、昨日本に線引いてたし。

マンガに線引く人なんていないよね。




この小説の表紙へ
HOME