「でもおまえの彼女、かわいいじゃん。
あれだけアタックしてやっと付き合ってもらってるくせに、やらせてもらえるだけラッキーだと思えよ」
「そりゃ、杏奈(アンナ)はかわいいのはかわいいよ。
でも、毎回Hがそれだとやっぱ男としてはつまんねぇ」
「贅沢言うな、バーカ」
ガチャ。
また扉の音がして。
着替え終わったのか、颯太たちは部室から出てった。
足音と話し声が遠ざかる。
(あいつさぁ、不感症なんだよな)
(やってる間じゅう完全マグロ状態でさ)
(声も出さねぇし、反応もねぇし)
(毎回Hがそれだとやっぱ男としてはつまんねぇ)
颯太の言葉が頭の中をぐるぐる回った。